作品感想&紹介

人生に悩むのってただの流行かも

こんにちはいぇんです。
自己肯定感が低いと人生に悩みは尽きないですよね。
特に自分自身に向かう悩みは永遠に抜け出せない沼でもある。
時が解決してくれず、距離を取ることも出来ない。
そういう自分との関係をこじらせる人は多いと思います。
ただこの拗れてるのって人類史から見たら、
ごく最近を生きる我々の一過性の風潮、流行程度のものかも知れないよ?
そんなふうに問いかけてくる本を紹介します。

現代思想入門(講談社)千葉雅也

初めての千葉雅也さんの本。
お名前はよく目にしていたけど、手にとったのは今回が初めて。
読みやすい文章で丁寧な言葉、適度に口語体が入り混じっていて、
手を引いてくれるようにするりとページの向こうへと運んでくれます。

人生について悩むって、ただの流行りかも知れないよ?

内容全部を理解することは出来ませんでした。
大体どの本もそうなのですが。
特に後半は「????何を言っている????」状態に。笑
前半まではいい感じだと思ってたのですが。
ただ最後のまとめを読むと、霧が晴れたような、憑き物が取れたような、そんな気持ちになりました。

というのも古代人は、人生について悩んでなどいなかったということです。
原罪の意識をキリスト教によって持ち込まれてから、神との終わりない対話が始まったんだと理解ました。
自意識、無意識、潜在意識、顕在意識…どの言葉もほんの数百年の間に見つかった?考案された?ものです。
一人ひとりが持つ意識という無形のものに名前を付けて、
それが人間共通にあるものなのかも知れないと今も研究が続いている分野です。

私達の頭の中身、心の在り処は未だにブラックボックス。
その中に一つ入り込んだ「神」という要素(言葉を変えれば「絶対」「ルール」「世間体」「掟」など)から、私達は身の振り方を経験して、覚え、社会の範疇で生きていこうと努力しているわけです。
それってすごく最近の話です。

古代人たちは古代人たちの社会生活があり、もちろん諍いも悩みもあったと思います。
その時は日記にこう書くそうです。
「○○したのはまずかったなぁ。次は●●して気をつけよ。」
「どうして作物がうまく育たないんだ?次は●●してみるか。」以上。

そこに深い悔恨も、何かへの償いも、生存理由を思索することもありません。
ただ淡々と、じゃ、次はこうしよ。とか気をつけよ。くらいのことです。

いやいやいや。深く悩んでこそ人生じゃん。

その気持もわからんでもないのですが。
自分が苦境にある理由を原因を突き止めたいですよね。
私も自分が生きているべき理由を知りたくて色々本を読んでた時期がありました。
ただこのブラックボックスとの対話には終わりがないんですよね。
自分のことを深く探ろうとするほど外の事象が関わってきます。
完全に自分だけの個別の課題、命題、宿命と言ったものを突き止めるのは不可能なんですよね。そしてそれがあるのかも分からない。

一方で、生命維持の時間には限りがある。
その有限性の中で生きてみるのはどうかしら?というのが提案です。
ふと湧く怒りも、空腹も、悲しみも、ぽっと出て湧いた衝動です。
その一つ一つに大層な理由付けをするのではなく、
淡々と古代人のように「じゃ、こうしよ!」とある意味短絡的に取り組んでみようと。

「いやいや、もっと深く考えてから行動しようよ」ですか?
でも、そこまで考えなきゃいけない理由ってなんなんですか?
どうして私達は物事を深く考えなきゃいけないのでしょうか??

何に追われて目的や理由や、達成後の利益を考えなければ行けないのでしょうか。
そうしないといけないのだと、環境から学んだ気がしますよね。

でも古代人はやりたいからやり、やりたくないからやらない。
こんな即物的な反応を許さない風潮は近年よく感じられまが、
故に即物的な体は生きづらさを感じているのではと思います。

まとめると、古代人っぽく生きてみよう

遠い未来や、古い過去に自分の存在意義を見出そうとするのではなくて、
今起きてることに対応してみる。
体は有限だから、試してみれば事態は進みます。(成功するかはわからないけど)
頭の中は無限だから、考えても終わりはないです。(そして答えにたどり着くことはない)

以上が、現代思想入門から学んだライフハックでした。

ABOUT ME
つきよの
昭和生まれのおひとりさま女性。人付き合い苦手、父親に殴られ男性不審、10年付き合った彼氏にお金を貸して破局、大学中退、うつ、社畜、不当解雇、といった経験を飯の種にして「自分に正直に生きる」をモットーにしています。人生いろいろありますよね。

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