開催も最終盤に差し掛かったバンクシーって誰?展へ行ってまいりました。
先に答えを言ってしまうと、こういうこと。(写真参照)

時々ニュースになるバンクシー。
日本にも出たとか出ないとか。
初めて目にする作品も多かったので楽しかったです。
夢の国へ連れて行ってあげるヨ!
ストリートアートという表現方法故か、なんだか若者を想像しがちです。
でもベトナム戦争を題材にした風刺画なんかもあったので、
そんなに若者ではないのかもしれない、なんて思いました。

えぐいっす。
え、一言で済ます?と言われそうですが。
アメリカンドリームの象徴的なキャラクターに手を引かれて、
意気揚々と前進しているかのような絵面に仕立て上げられていて、
寒々しさすら覚えます。
ジョブズも生まれが違えば、あるいは。
フランスの難民キャンプに描かれたスティーブ・ジョブズ。
初代マッキントッシュや廃材を精悍な顔つきで集めています。

ジョブズのお父さんがシリア難民だっということもありテーマになったそうです。
華々しく歴史に残るような活躍がありましたが、
道一つ違えていたら?と問いかけられているようでした。
平和?なにそれおいしいの?

平和って大事だよね!
防弾チョッキがなければ即死だし、常にやらなきゃやられる現状!
でも平和って大事だよね!
平和を願って日々羽ばたいていますよ、命がけでね!
というメッセージと受け止めました。
涙の理由はQRコードをチェック!


ミュージカル「レ・ミゼラブル」の代表的な挿絵を使った作品。
フランスの警察機関が移民に対して催涙ガスなどを使ったとしてそれを批判する風刺画です。
警察機関は否定をするもQRコードから実際の映像に飛べるという、
いち早く消したい壁画となりました。
レ・ミゼラブルはフランスの革命を描いた作品。
自由と友愛を謳い、虐げられてた平民たちの戦う様が描かれています。
フランスの誇りというか、アイデンティティとなるような強いメッセージがあるものだと、個人的には思っています。
それをフランス人による移民の排斥の象徴に用いられて、
いい気分はしなかっただろうなぁと慮ってしまいました。
自分のいる社会に関心を持て
社会に関心を持てというメッセージだと受け止めました。
小気味良い風刺画に仕立てる必要はなく。
We are Banksyと表現されているように、
自分たちは常に何かを発見し、何か些細なようで特別なことを目の当たりにしている。
通り過ぎてしまう日常こそが、
目の端に捉えた些細なことこそが注目すべきことなのかもなと思いました。
些細な日常は、あっという間に何かに上塗りされて、流されて、形には残らないですが、
それを注目を集められる方法で表現したのがバンクシーという人なんだろうな、と思いました。