作品感想&紹介

手作りの器で食事をしよう

日頃お使いの食器に愛着はありますか?
もし特にこだわりがないなら、是非この機会に自分の手で器を作ってみませんか?
自分の手で作ると自分の体にあったサイズの器が作れます。
持ち方、容量、色も様々。そして最初は思い通りに指先が動かなくて歪な形になるかもしれません。
それでも手作り器を使うたびに、自分の手で作ったものなんだなあと実感できます。

まずは作り、

手作りした器

陶芸体験のススメ

行うが易し、と思いますので、
もし興味が湧いた方は陶芸体験で検索して予約を取ってみてください。
▼私がよく使っている体験予約サイトはアソビューです。

体験予約サイトのおすすめはアソビューストアカです。
ストアカは申込みは一人からが基本です。
それに対してアソビューは二人以上で予約を取ることが出来るので、
複数人で体験を楽しむのに向いています。
陶芸のジャンルに限って言えばアソビューの方がヒット件数は多いです。

陶芸体験料金は一人2,000円〜4,000円程です。

ストアカでもアソビューでも、「陶芸体験」で行う内容は大体同じと思います。
手びねりという電動のろくろを使わないで作る方法です。

童心に帰り、粘土を捏ねて紐状にして、積み上げて器にしていきます。
大体1時間半〜2時間程度で作り終えて体験終了。
焼きをお願いして、粘土を捏ねてから約1ヶ月程で器が完成します。

食器なんて100均で買えるご時世に、
1ヶ月もの時間を掛けて器を作るなんて酔狂かもしれません。
しかしやっぱり、愛着が湧いてしまう特別な器になってしまいます。

お子さんと親御さんとで挑戦するのも楽しい経験になるのではと思います。
お子さんの小さな指で作る小さな器は、
また写真とも違った思い出として形に残ります。

作業中はマインドフルネス

指の凹凸感が残っています

作業中は自分と粘土に向き合う時間になります。
粘土は自分の指や力加減に柔軟に応えてくれます。

器にするために塊だった粘土を、薄く伸ばしていく工程があります。
力を込めすぎれば穴が空いてしまいますし、
分厚すぎれば茶碗としては扱いにくなります。
丁度いい厚みにするためには指先の感覚に集中するしかありません。
感触だけを頼りに、なるべく厚みが均一になるようにしていきます。

うまく作ろう、などと考える必要はありません。
自分の中の「お椀」を創り出すことにだけ集中する行為は、
雑念が浮かぶ余地もなくて時間はまたたく間に過ぎていきます。

陶芸の体験、それ自体がやはり楽しいものです。
湿った土の感触、思い通りにならなさ、想定外の造形、緊張をはらんだ指の震え。
止まってしまう呼吸。
慣れないことをして、自分の不器用さを知ることもまた大きな収穫です。

自分の指と土が触れ合う感触に意識を向ける、
マインドフルネスな経験を是非してみて欲しいと思います。

自分の指から生まれた、愛すべき不格好な器

欠けたところは金継ぎしました

一人ひとりの手の形、指の形は違います。
力の入り方、感触、動かし方、動かしやすさ、みんな違います。
指という道具が違えば、生まれる器の形が違うのは当然と思います。
また「お茶碗」のイメージ自体もこの世に同一のものはありません。

お茶碗の由来は茶道具です。
お抹茶をいただく時のお椀のことを指しますが、
現代ではお茶碗=ご飯をよそうもの、といった印象が強くなっています。
厳密に区別するためには「ご飯茶碗」と呼ぶのが正解のようです。

アジアはお椀の文化、西洋は皿の文化、などといいますが、
食器を手で持つことが前提の食文化です。
なので食事を入れた状態で手で持てるものがお碗といえます。
だからどんな形になったとしても、不正解でもないし、
正解でもないのだと言えると思います。

出来上がったお椀は、
自分の手という生まれながらに持った代わりのない道具から生まれたものなので、あなたの手に馴染みます。
不器用さも緊張もにじみ出て、既製品とは違い不格好なこともあると思いますが、
あなたの手だからこそ出来た造形です。
粘土を捏ねている時には、
柔らかくて「本当にお椀になるのかな?」という不安も、
焼き上がれば「ご飯、どんとこい!」とばかりしっかり自立してくれます。

最初はふにゃふにゃであんなに頼りなかったのに。
いつの間にか立派になって……。
そんな親の気持ちにもなるかもしれません。笑

そして、食べる

この手作りの椀を使って料理を食べる時がくるでしょう。
Myお椀で食事をしてみて気づいたことを挙げてみます。

見えない胃袋の大きさに思いを馳せる

人は自分の体内がどうなっているか知りません。
口の中から、お尻の穴の内側には光が一切当たりません。
勿論教科書的な知識でこうなっているのだろう、ということは共通の認識がありますが、
本当にピンク色の内臓がお腹の内側にあるのか。
自分自身では触ることも見ることも出来ません。

そんな身体の中にアクセス出来るのがご飯です。

お椀の中に収まるご飯を食べて、満腹感を感じるのか感じないのか。
食べ収めた後、じっくり観察してみてください。

「お茶碗一杯じゃ全然足りないな」
「ちょっと多いくらいだな」
いろんな感想が出ると思います。
何度か食事をする中で、
Myお茶碗でどれくらい食べれば満足なのか、というラインを探してみてください。
満足できるところが、自分の胃の大きさと言えます。

例えば、Myお茶碗一杯分で満腹感を感じられるなら、
今手元に胃袋を持ったことと同じです。
体の中に収まって見えない胃袋を、お茶碗を通して可視化できたということです。

満腹感を得るために、
たくさん噛むとか時間を掛けて食べるという意識も勿論大事です。
しかし目の前に胃袋と同じ器があり、
そこに入るご飯やおかずの重みを感じられるのは、
意識よりもよりリアルな情報です。
実際にお椀の中にあるものを、本当の胃の中に移していき、満足を得られたなら、
自分の胃袋の大きさの物差しを持ったことになります。

外食などで提供される食事も、
その物差しとなるお茶碗によそったとしたらどれくらいの量になるでしょう。
この食事は自分の胃袋に対して、多すぎるか少なすぎるのか?
そんなふうに日々の食事について新たな視点を持てるようになるかもしれません。

まとめ

一言でいうと、「陶芸体験、楽しいよ」ということです。笑
2,000円〜4,000円で体験出来ますので、お休みが出来たら是非体験してみてくださいね。

ABOUT ME
つきよの
昭和生まれのおひとりさま女性。人付き合い苦手、父親に殴られ男性不審、10年付き合った彼氏にお金を貸して破局、大学中退、うつ、社畜、不当解雇、といった経験を飯の種にして「自分に正直に生きる」をモットーにしています。人生いろいろありますよね。

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